義父が米寿を迎えました

おしゃべり

今年、義理の父が米寿をむかえました。親戚一同が集まってお祝いの会をしたのですが、私たちは少しだけ遠方に住んでいるため、コロナのことが心配でやむなく欠席しました。

お祝いの会から一夜明けた今日、義父にお祝いの電話をしました。電話に出た義父は本当に嬉しそうで、お祝いの会でひ孫がどんなに可愛らしかったか、孫がどれほど立派に成長したかなど、楽しそうに報告してくれました。こんな嬉しそうな義父の声を聞くのは久しぶりでした。

義父には随分お世話になりました。結婚してすぐの頃、私は右手を痛めてピアノを弾くことはもちろん、まともにお箸を持つことすらできない時期がありました。当時私は海外に住んでいて、日本のように深い湯船に浸かって体を温めることができなかったため、しばらく日本で毎日お風呂に入る生活をしたほうがいいのではないかということで、しばらく義理の両親の家に一人でお世話になったことがあります。嫁の私が一人で長いことお邪魔していたのですから、何かと不便をかけたり気を遣わせたりしたはずですが、両親ともそんな素振りは一度も見せることなく、私にとって居心地のいい環境をつくってくれました。お手伝いをするどころか、高齢の両親に助けられてばかりでした。本当に感謝しています。

そんなとき、私は義父について近所のメガネ屋さんに行ったことがあります。顔見知りのお店のご主人に私を紹介するとき、「娘です」と言ってくれた義父。その言葉にこそばゆいような気持ちをおぼえたのを今でも覚えています。

60を過ぎてからマラソンを始め、ついにはハーフマラソンを完走するまでにトレーニングを続けた義父。書道を始めると、毎日必ず机に向かい練習を欠かさない義父。これと決めたら、それを貫く人です。そんな義父を私は尊敬しています。

そんな義父に、数年前、肺がんが見つかりました。義父は周りに心配をかけまいと黙っているので、私たちは知らないふりをしていますが、彼は病気のことを一人胸に秘め、毎日どんな思いでいるだろうかと胸がいたみます。

義父が無事米寿を迎え、お祝いには駆けつけられなかったものの義父の幸せそうな声を聞けたこと、本当に嬉しかったです。まだまだこれからも元気でいてほしいと思います。コロナが終息したら、すぐに会いに駆けつけますからね。

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